ソニーのスマートウォッチ「wena3」のサービスが終了した翌々日、wena.jpに謎めいたティザーが登場しました。真っ黒な背景に「anew」と「71306202」の文字。あの独創的なスマートウォッチが、生みの親である對馬氏の手によって新たな形で戻ってくる、その予告です。
wena3のサービス終了と、電撃的な報道
まず経緯を整理しておきます。ソニーのスマートウォッチ「wena」シリーズは、時計のバンドやバックル部分にスマートウォッチ機能を内蔵するという独自のアプローチで、新たな道を切り開いたプロダクトです。
最新モデル「wena3」は2020年に発表され、バックル部分に機能を詰め込んだ技術的な高さを誇り、コアなユーザーから根強い支持を集めてきました。当ブログでも何度か記事を書いてきました。
しかし、2023年2月に生産完了となり、2024年11月には「wena3の全サービスを2026年2月28日で終了する」と正式に発表していました。
ところが、2026年3月2日、ソニーは「wena」の商標とドメイン「wena.jp」をaugment AI株式会社に譲渡したと発表しました。そして同日、wena.jpにはティザー広告が掲載されました。「anew 71306202」、この2つの文字を逆さから読めば「wena 20260317」、すなわち「wena 2026年3月17日」となります。

鏡面に映る文字が日を追って鮮明になっている
ソニーのリリースが発表された当日に、各メディアがリリース内容とともにティザーの画像を報じています。5日ほど経って、あらためて見ると「あれっ?」となりました。右側に文字が鏡面のように映っている板のような部分がありますが、文字がだいぶ鮮明に映っているのです。調べてみると変化は確かなようで、wenaのLINE公式アカウントの「最新の投稿」にこれまでの画像がありました。wena.jpの下のほう「Get Early Updates」の下の「LINE」ボタンからアクセスできますので、ぜひご覧ください。
3月17日が近づくにつれて、鏡面に映る情報が増え、全体像が見えてくる仕掛けになっているのかもしれません。カウントダウン的な演出として、なかなか練られたアイデアです。新製品の形状が徐々に明らかにされていくとすれば目が離せません。
仕掛け人はwena開発者、對馬哲平氏
augment AI株式会社はソニーから独立した對馬哲平氏が関わる会社です。入社1年目に、ソニーの社内新規事業オーディションでwena wristを提案し、採用された人物です。
2015年にソニー運営のクラウドファンディング「First Fright」でwena wristへの支援募集を開始し、最終的に1億円超の支援を集めました。その後、wena wrist(2016年)、wena wrist pro(2017年)、wena wrist active(2018年)、そしてwena3(2020年)と、一貫してブランドを牽引してきました。
augment AI株式会社は2025年8月に設立されています。また同月「anew」の商標も出願されています。その出願区分には「携帯情報端末付き時計、時計、計時用具、腕時計、時計の部品及び付属品、時計バンド」が含まれており、これが新製品またはサブブランドに利用されることが予想されます。

一方、ホームページのソースを見ると、タイトルにはwena、スマートウォッチの文字しか見当たりません。製品名は「wena」を踏襲し、「anew」は新シリーズ名といった扱いになるのではないでしょうか。

ソニーのサポートページには「augment AI株式会社が展開する商品・サービスはソニーと完全に独立したもの」と明記されています。wenaを生みの親が自ら引き取ったという事実は、ブランドの継続にとって最良の選択だったと言えるでしょう。
LINE公式アカウントの基本情報が示す、コンセプトの継承
wena公式LINEアカウントの基本情報を確認すると、そこには次のように記載されています。
「wena 腕時計に取り付けられるスマートウォッチ」
実にシンプルですが、重要な一文です。wenaシリーズが一貫して守ってきた設計思想、「時計のヘッド(文字盤)はそのまま、バンドやバックル部分でスマートウォッチ機能を担う」を今後の製品でも引き継ぐことを宣言していると読み取れます。また、上記で見たホームページの説明には以下のように書いてありました。
「腕時計に取り付けられるスマートウォッチ。お気に入りの腕時計の美しさを損なうことなく、スマートウォッチの利便性を拡張します。」
好みの腕時計を手放すことなくスマート機能を使いたい、そんなニーズに応える製品は、wena以外にほぼ存在しないでしょう。新生wenaがそのニッチを担い続けるとすれば、wenaファンにとって待望の復活となります。
「augment AI」という社名と3月17日への期待
最後に、社名が示す方向性について考察したいと思います。「augment」は「増加(増大)させる」という意味を持ちます。wenaの次世代をAI機能で強化するという意志が、社名そのものに込められているのでしょう。2026年時点のウェラブル市場においてデバイスに搭載されたAIは急速に普及していて、健康データのリアルタイム分析、より高度なパーソナライズ、エージェント的な振る舞いなど可能性は広がるばかりです。
wena3がソニーの一部門として展開されていたのに対し、今後は對馬氏が自らの意思決定で動かせる独立した会社から生み出される製品になります。しがらみにとらわれず、当初のコンセプトがより際立つ可能性もあります。
もしかすると、ポストスマホの先陣を切って発展するデバイスになるかもしれません。
詳細は2026年3月17日、wena.jpで発表が行われることでしょう。LINEとメールで早期の情報を受け取ることができます。まだ登録されていない方はお忘れなく。
毎日wena.jpの変化を眺めながら、楽しみに待ちたいと思います。







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